屋久島へ

屋久島へ

人の自然を呼び起こす

屋久島の自然の音を録音するために先週の4日間、山の中をテント泊しながら過ごした。もののけ姫のモデルとなった白谷雲水峡から出発して、縄文杉、宮之浦岳、花之江河、淀川、紀元杉までの屋久島縦走ルートだ。スタート地点の白谷雲水峡は標高800m 、途中の宮之浦岳は1936m、その高低差によって屋久島は本当に多種多様な植生が見られる。白谷雲水峡では人間の手を加えられる以前の太古の森林を思わせる幻想的な景観が、宮之浦岳では異世界のような高原地帯、そしてそこにはまるで手塚治虫の火の鳥に出てきそうな岩があらわれる。道の合間には南国のジャングルにいるような植物にも出くわす。本島と熱帯の植物がこの島に一堂に介している、自然の玉手箱のような島だ。